がり版アートの展示会に行ってきました
今日は千葉県立美術館まで、友人が参加しているガリ版アート展示会に行ってきました。
第7回がり版アート孔版画展
ガリ版は、10年くらい前に道具を揃えて少しやっていたのですが、独学で1人でやっていたので、いろいろな技法を知らず、表現に限界を感じてやめてしまっていました。
以前制作したガリ版年賀状作品。金色のベタ面はシルクスクリーンで刷っています。
お店をはじめてから、年賀状のやりとりで繋がっていた中学時代の友だちに連絡したところ、千葉から遊びに来てくれたのですが、彼女がガリ版をやっている事を知り。(彼女は、中学時代美術部の部員同士。)
夏に展示会があるから良かったら!千葉だけど。という事で、チラシを見てみるとかなり多色刷りで、いろいろな表現がありそう。
とりあえず見てみたい!となり、そもそもガリ版だけの展示会ってかなり珍しいのでちょっと遠いけど、行ってみることに。
会場の写真は撮影禁止だったのでお見せできませんが…
ガリ版って実にさまざまな技法があったんですね。
基本はザラザラしたやすり板の上でロウ原紙を鉄筆で削る、という手法なのですが、作品はベタ面を多用したものが多く、「どうやってやっているんだろう…」
と興味深々。友人にいろいろと質問しながら展示をじっくりみてきました。
友人の作品は許可をいただいたので撮影。
😊
コースターとか、布バッグ、紙バッグにも刷れるし、絵の具は油絵具で良いらしい。
油絵具なら色数もメディウムも種類が豊富だから、やりやすいですね。
いろいろなアイテムつくれるかも。
いままでベタ面のほうはシルクスクリーンなど別の方法でやるしかないかなと思っていたのですが、どうもガリ版(孔版画)の手法でできるみたいです。
もしかして、鉄筆でガリガリ書くものだけをガリ版というのか?
基本的に、ベタ面を使ったものはコロジオン原紙という特殊な薬剤が塗られた和紙を使うそうです。
見せてもらったコロジオン原紙の版。
この例ではまだ「描き液」で描いていませんが、専用の赤っぽい色の薬剤でコロジオン原紙に書くと、その部分のコロジオン膜が溶けてインクが通るようになるそうです。
ところがこのコロジオン原紙、もう生産されていないそうで、大手の版画画材店でもすでに取り扱いをやめているそう。今は仲間内で入手したものを少しずつ使用しているそうですが、こう言う事ってよくあるんですよね…(日本画の三千本膠とか)
それはそうと、うちのお店の元文具店で当時販売していた「ボールペン原紙」というものがあったので、なにかに使えないかな?と今日半分友人にお渡しする事に。
ボールペン原紙は学校などで昔ガリ版のプリントをつくるときに身近に使っていたものです。ボールペンで書くだけでガリ版の製版ができます。
うちの文具店で売っていたボールペン原紙はこちら。
内田洋行のボールペン原紙。
店ではほとんど売れていなかったっぽい。
しかしよく調べてみると、どうもこの「ボールペン原紙」をコロジオン原紙のかわりに「描き液」で描いて使えるかも?という情報がネット上に出てきました。
なんか、使えそうな気がする。
というわけで、友人が、これを持ち帰り、描き液をつかって製版を試してくれる事になったので、楽しみです。そしたら私もやってみたい。😊
今は小金井にガリ版の道具があるので、今度とってきたいと思います。
もう使わないかなーと何度も手放そうかと考えたけど、今日いろいろな手法で表現にかなり幅がある事もわかったので、また再開してみたい。
友人ともいろいろ情報交換できそうだし、
なんだか昔の美術部復活!な感じでもあり、ちょっと嬉しいです。
作品制作は孤独な作業だけど、技法の情報交換はやっぱり人に聞くほうがひろがりがあるなぁと今回実感しました。
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